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(自治体)予算編成作業の流れ

2005年6月25日

 人口規模や財政規模の大小によって、自治体間で若干の違いがあるとしても、予算編成の流れとしては大概次のようなものが多いと思われる。

  1. 総務部長から首長、部局、各種委員会に対して、予算編成の基本的な考え方、歳入・歳出の見積り方法、予算要求書の作成要領等を示した予算編成方針が通知される(10月中旬)
  2. 別途、財政課長から各部局主管課長に対して、予算要求に際しての留意点、全般的な財政状況等についての詳細な説明がなされる(これまた10月中旬)
  3. これらを踏まえ、各課(室)、委員会ごとに予算要求説明書等の作成を行い、部局単位で必要な調整を行った後、予算要求書が財政課に提出される(11月上旬-中旬)
  4. 財政課の各担当者が要求課(室)からヒアリングを行って、事業の必要性、費用対効果、優先度等を判定し、財政課長査定案を作成する。また、これと前後して、経常経費のうち重要なもの及び政策経費について財政課長が担当課長から聞き取りを行う(11月中旬-下旬)
  5. 経常経費の全部及び重要なものを除いた政策経費について財政課長査定を行う。これと併行して、査定済み事項、保留事項別に一般財源所要額の推計を行う(12月-1月上旬)
  6. 総務部長に対して査定結果を報告し、その了解を得て財政課長査定の内示を行う(1月上旬)
  7. 内示を受け、各課(室)で復活要求書を出し、別途、総務部長に対する説明を行う(これまた1月上旬)。
  8. 復活要求に対する総務部長査定を行い、査定結果を首長(または副知事もしくは助役)に報告してその了解の下に総務部長査定の内示を行う(1月中旬-下旬)。
  9. 各課(室)においてさらに復活要求書の作成を行い、首長聞き取りを経た後、首長査定を行ってその結果を内示する(2月上旬。さらに、最終的な査定結果に基づき、議会構成会派との間で調整が行われる場合もある)。
  10. 予算説明書等議案の作成・印刷、議会への提出(2月下旬-3月上旬)。

(注)「財政課」という呼び名の課は、現在、四日市市にはない。財政経営課が、上述の財政課のような存在と思われる。

 なお、市町村の場合は、府県予算(とくに歳出)とのかかわりがあることから2週間前後時期的なズレのあることが多い。

 また、6月、9月、12月および3月に開会する議会ごとに補正予算が編成され、また比較的財政課の手がすく夏や秋に「サマー・レビュー」「オータム・レビュー」と称して事務事業、使用料・手数料等の見直しが行われる。

参考文献


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