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Web公開日:2004年2月27日
現在、日本、北朝鮮、アメリカ、ロシア、韓国、中国の6カ国による会議が北京で行われている。いわゆる6カ国協議である。この会議では六角形の机が用いられている。
会議において、机がどのような形をしているか、大きさはどれくらいかというのはその生産性に大きな影響を与えると言われている。外交の場であれば、当事者の思惑も絡み、机の形、席次をめぐるプロトコルはより一層複雑になってくる。
たかが机、されど机である。以下に会議と机のこぼれ話を少々であるが、紹介しておこう。
第二次世界大戦後、アメリカ、イギリス、フランス、ソビエト連邦の間で会議がよく開催された。その時に問題になったことに、机の形があった。アメリカ、イギリス、フランスは四角形を主張し、ソビエト連邦は円形に固執した。西側は四カ国が対等の勢力であることを示したかった一方で、ソビエトはこれを避けたかったのである。
心理学者のR・ソマーの研究によると、四角形の机よりは円形の方が、少なくとも隣席の人とは協力関係が強まるそうだ。
こと外交に関しては、会議での席次はやかましい。面倒なプロトコルが決められている。それというのも、会場の雰囲気が会議の進行に微妙な影響を及ぼすからである。
ちなみに、机の大きさの会議の参加者の意識に微妙な影響を及ぼすと言われている。つまり、大きすぎる机は会議の雰囲気を公式的・官僚的にする。会議の生産性には、このような環境が大きく関係しているのであろう。
これを読んだみなさんも、是非、これからは外交交渉の机の形、その大きさに注目してもらいたい。
[参考文献]
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