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2013年の12月に朗読検定の4級を受検してみました。このページはそれに関する私の雑文です。誰にも公開する予定もなく少しずつメモ書きを積み重ねていましたが,拙ブログ「朗読検定4級体験記」(2014年1月5日)に書いた理由から,公開することにしました。
小学生の感想文になっていますが,これはあまり具体的なことを書くと検定問題のヒントになって,まずいかなという警戒感からです。その点,ご承知下さい。
また,誤字脱字の修正,追記等,随時修正していくこともご承知下さい。
キーワード:朗読,プレゼンテーション
検定協会の「朗読検定とは」というページを参照して下さい。
下でも書いているように,いい加減な理由から受検しているので,私の言葉ではうまく説明できません。
受検の動機は大きく3つあります。1つは朗読会に参加してみて(*1),朗読というテクニックに興味を持ったこと(*2),2つ目はプレゼンテーションの技術の1つに,わかりやすい話し方というのがあり,そのヒントを探したい,3つ目がお世話になっている方の経歴に朗読検定というのがあった,以上が大きな理由です。
あとは,私の定番,「怖いもの見たさ」「物見遊山」でしょうか。
まじめな人には怒られそうな動機ですが,まあ,上述のような「軽い」理由から受けてみることにしました。3級から受けることも一瞬考えましたが,朗読を学んだことがないということで4級を選んでいます(*3)。
(*1) 拙ブログ「初めての朗読会&懐かしの宇賀渓」(2013年10月21日)参照
(*2) この時の朗読への関心が,2回目(11月17日)の参加へつながる。詳しくは拙ブログ記事「朗読会 in 宇賀渓」(2013年11月17日参照)。実はこの日別用が入っていたのだが,それをキャンセルして出かけている。
(*3) 検定協会のページでは,朗読検定4級の対象として次のように書かれている。
中学1年生以上の学力の方が対象です。これまで朗読を学んだことが無い方に適しています。
私が受検した回は第58回です。ただし,元々は10月31日締切の第57回検定に申込をしていました。その時は、事務処理が間に合わないのと,問題郵送から課題提出までの期間が実質1週間ちょっとしかないという理由で、第57回から第58回に変更となりました。
具体的な受検手続きの流れは次の通りです。
申込をしてすぐにお金を振り込んだので,事務局の「事務処理が間に合っていない」という割にはすぐに対応してもらいました。
検定申込のページ,SSLなページ(https)にしてもらえないかな。
知識問題と実技問題の2部構成です。知識問題は解答用紙に答えを記入の上,同封されていた封筒で返信します。実技問題については検定事務局指定のメールアドレス宛に添付して送ります。
内容と採点項目については,検定スケジュールのページの受験要項に出ています。
気楽に始めたのだから,合否にはあまり執着しない,とにかく知識を楽しく学ぶというのが1つ。あとは,手元にある情報通信技術(ハードウェア,ソフトウェア両面)を活用すること。
特に後者は,tuneR や Audacity の利用につながります。
朗読の理論について,自主学習してもらうことを目的とした試験。発声方法や朗読に関する知識を,本やインターネットで調べて解答します。
文学作品に関する知識問題は簡単。すぐに解答できました。
問題は,発声方法の知識。知識なしの状態だったので,難しく感じました。合格点さえ取れればいいという態度では取り組みたくなかったので,その問題に関する資料を複数参照した上で解答しました。このため,提出締切期限近くになっても解答できず,正直焦りました。
発音方法に関する知識はこれまで知らなかったので,勉強になった。興味をかきたててくれたという点で満足している。
課題の数は3つ。1つ目は発声,2つ目は早口言葉,3つ目は作品朗読。
一問ごとに音声ファイル化します。ファイルの要求仕様は書類に書かれてます。ラッキーなことに,私が使用したソフト(Audacity)では特別何かしらの設定が必要というわけではありませんでした。
ちなみに,実技問題の際に,Mac mini (OS:Snow leopard),Audacity,USBヘッドセット(SANWA)が大活躍しています。
1番目の発声について,単純な課題と思いきや,やってみると馬鹿にできません。規定時間内に,しっかり発声かつ安定させるというのが思ったより難しいのです。この時,「tuneRを使ってみた」(2013年12月9日)というブログ記事を書いていますが,データ化して可視化するとそれがよくわかります。
2番目の早口言葉。これはすぐに終了。難しくは感じませんでした。ただし,採点基準を満たしているかは自信がありません。なお,この課題に取り組んでいた時に書いたブログ記事が「早口言葉に真剣勝負」(2013年11月4日)です。
3番目の作品朗読も大変でした。作品は宮沢賢治の『なめとこ山の熊』。分量は少ないのですが,採点項目を満たすのは大変です。単語のアクセントや,息継ぎする箇所,自分なりに情景描写を必死になって考えていました。10回以上録りなおししましたが,結局満足なものを作ることはできませんでした。
ちなみに,この宮沢賢治の『なめとこ山の熊』。受検終了後に声を出して読み直してみましたが,やっぱり難しい。そして,その時書いたブログ記事が「宮沢賢治『なめとこ山の熊』」(2013年12月18日)です。
下手。難しい。疲れた。これに尽きます。あと自分の声を聞くのは嫌。しかし,それが自分らしさなのだとも言い聞かせています(*1)。
また,一部のファイルは削除せず,自分の記録として残しています。
(*1) YouTubeで"なめとこ山の熊"を検索すると,複数の人の朗読が出てきます。ただその読み方はみんな異なっており,どれも個性的です。これを見ると朗読の答えは1つではないことでしょうか。
2013年12月13日に実技ファイルをメール提出,知識問題はその前に提出しました(具体的な日付は忘れた)。
で,提出から約3ヶ月以上経った2014年4月5日に結果が送られてきました(クロネコメール便にて)。
結果は90点げっとで合格。理論問題は全問正解(50点)で,実技問題は50点満点の40点でした。実技問題の詳細は次の通りです。「滑舌」が2点というのには苦笑してしまいました。
拙ブログの「早口言葉に真剣勝負」の中で,「滑舌の悪い私」と書いていますが,まさにその通りでした。
あと実技問題については次のようなコメントも付けられていました。
「多々」って具体的にどの箇所ですか,とツッコミを入れたくなりますが,そこは我慢。
上述の受検動機と対応させて今回の受検をふりかえってみましょう。
第一に朗読というテクニックに興味を持てたか,と言われれば Yes です。テクニックというよりは朗読とは何かというのに興味が沸いてくるようになりました。音読との違い,教育方法,コンピュータ化などなど,興味の範囲を拡大させています(*1)。朗読に関する論文を見つけると思わず目を通してしまいます。
第二に「わかりやすい話し方」ですが,知識問題,実技問題を通じて得られるものがありました。私はプレゼンテーションの授業で,山口弘明『プレゼンテーションの進め方』(日経文庫)を挙げています。この本の中で,わかりやすい話し方の条件として,話のスピード,アクセント,イントネーション,声の大きさ,言葉の明瞭さ,歯切れの良さ等が紹介されています。今回の受検でその具体的な知識ならびに,それの実践がいかに大変か学ぶことができました。少なくとも,「理論だけ知っている」状態から一歩脱却したかな,と思っています。また今はプレゼンテーションの授業からは外れていますが,雑談として来年以降,情報処理系の授業中に話をすることになるでしょう。
「怖いもの見たさ」「物見遊山」という軽い気持ちで受けたつもりが結構,ムキになって取り組む結果になりました。4級というレベルでしたが,私にとっては得られるものも多々あった,これが私の受検の感想です。
(*1) 朗読への関心の拡大という視点から書いたブログ記事は,例えば,「朗読と音読の違い」(2013年11月20日)参照。
うまく言えないが,今回の得たデータを音声のデジタル化の学習に利用できないか考えています。音のデジタル化は高校の「情報の科学」でも重要項目として挙がっているので。
気分次第です。ただし,今の気分では受検することはありません。とにかく自分の声が嫌いなので。
ただ,朗読そのものへの関心はしばらく続くでしょう。
ヘタレそうになった時に,いろいろと応援していただいた方々にはこの場を借りてお礼申し上げます。
あと,一部の方には黙っていてごめんなさい。恥ずかしかったので。試験結果もこのページに出すことはあっても,口に出すことは期待しないで下さい。
リンクはご自由にどうぞ。
Last modified: 2014-04-09 22:12:03