1個のサイコロを5回続けて投げる。このとき、1の目が1回出る確率はいくらか。(今野紀雄『マンガでわかる統計入門』ソフトバンククリエイティブ, 2009年, pp.112-pp.113)
1の目が出るという事象を○ 1以外の目が出るという事象を × で表すと、
P (○) = 1/6 P (×) = 5/6
になります。
また、5回投げて1の目が1回出るのは次の5通りです。
この場合は、5回の中から ○ を1つ選ぶ方法なので、$_5 \mathrm{C} _1 = 5$(通り)と計算できます。
さらに、これらが起こる確率はいずれも、
P (○ × × × ×) = P(× ○ × × ×) = P(× × ○ × ×) = P(× × × ○ ×) = P (× × × × ○)
= $\displaystyle (\frac{1}{6})^{1} (\frac{5}{6})^{4}$
となるので、求める確率はその和となり、
$\displaystyle _5 \mathrm{C} _1 (\frac{1}{6})^{1} (\frac{5}{6})^{4} = 0.4019$ … Ans.
(上の理屈を理解した上で、簡単に示します)
上の例ではセルの数式を次のように設定しています。
=1/6
=BINOMDIST(A7,5,B3,0)
(単に求めるだけなら、=BINOMDIST(1,5,1/6,0)
でも構いません)(補足)先ほどの問題で、1の目が出る回数 X の確率分布を求めよ。(今野紀雄『マンガでわかる統計入門』ソフトバンククリエイティブ, 2009年, pp.114-pp.115)
表計算ソフトでの結果は次の通りです。
グラフ(棒グラフ)で表現すると次のようになります。
コインを3回投げたとき、
(1)表が3回
(2)表が2回、裏が1回
(3)表が1回、裏が2回
(4)裏が3回
出る確率を求めなさい。(藤沢偉作『統計の初歩』現代数学社, 1993年, p.48)
1の目が出る確率が p = 0.15 であるサイコロを6回ふって少なくとも3回1の目が出る確率を求めよ。(福原文雄『社会科学系のための統計学概論 改訂版』培風館, 1990年, p.62)
1の目の出る回数を X とすると求める確率は p(X≧3) である。よって、
答えは、0.047339
打率3割2分の打者が20回打席に立って少なくとも8本ヒットを打つ確率を二項分布によって求めよ。(福原文雄『社会科学系のための統計学概論 改訂版』培風館, 1990年, p.77)
ヒットの本数を X とすると求める確率は p (X ≧ 8) である。よって、
答えは、0.292233
ある列車のグリーン車は60席あり、予約しても乗車しない空席の確率は 0.05(5%)である。今、60席すべてが予約されているとき、空席が 1 以下である確率を求めなさい。(出典:小寺平治『新統計入門』裳華房, 1996年, p.63)
答えは、約 0.192
セルの式については、例えば、セル【B5】には =BINOMDIST(A4,$B$1,$B$2,0)
が、1以下の確率を求めているセル【B8】には、=SUM(B1:B6)
が入っている。
4人の子どもを持つ世帯2,000を調べた時、(1)男の子1人、(2)男の子2人、(3)男の子3人、(4)男の子4人、の世帯はほぼいくらか。(藤沢偉作『統計の初歩』現代数学社, 1993年, p.48)
最終的の求めなければならないのは世帯数であることに注意。確率ではない。
表計算ソフトでの計算は次の通り。
セルの式については、例えば、セル【B4】には =BINOMDIST(A4,4,1/2,0)
が、世帯数のセル【C4】には、=$B$1*B4
が入っている。
整理すると答えは、次のようになる。
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