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視聴率
以下は視聴率についての発言である。そして,すべて誤りである。
- ある週のAという番組は12%で,前回に比べると,2%増えた。だからAという番組の人気は上がっている。
- 同じ週の裏番組Bの視聴率は10%だった。Aが12%なので,Aの視聴率の方が2ポイント高い。つまりAの方が人気がある。
- 視聴率は1%につき,100万人が見た計算になる。したがってAは1200万人に見られたことになる。
- 視聴率調査はごく一部の世帯(または人)を調べているだけなのだから,全世帯(またはすべての人)の視聴傾向がわかるはずはない。
- 視聴率は視聴世帯(または人)の「数」はわかっても,「なぜその番組を見たのか」など,視聴の「質」についてはわからないから万能の尺度でない。
このページでは以上の発言がなぜ誤っているのか,統計学の知識を使って確認する。
視聴率の比較
誤差
有意差検定
視聴率の場合,検定というのは,AとBの2つの番組があって,
- どちらの番組の資料率が高いのか
- 統計的に差があるのかないのか
を調べることである。つまり,AとBの視聴率に統計的に見て差があると判定されたなら,AとBの視聴率の間にはハッキリと高い低いの違いがあるといえるのである。
有意差を検定するには,次の2つの方法がある。
- 同一曜日の同一時刻に放送される2つの番組のパーセンテージの差を検定する場合で,互いに従属なパーセンテージの差の検定
- 2つの番組が,同一曜日,同一時間以外に放送される番組の差を検定する場合で,互いに独立なパーセンテージの差の検定
視聴率1%は何人か
ビデオリサーチの視聴率とNHKの全国視聴率の違い
NHKはだいたい100万人くらい。
参考文献
- 藤平芳紀『視聴率の正しい使い方』(朝日新書, 2007年)
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Last modified: 2013-09-09 11:41:00